さて、こうやって実際にAbemaビデオに触れてみると分かるのだが、無料で見られる作品は本当に多い。特に、AbemaTVのアイデンティティとも言えるオリジナルバラエティ番組はことごとく無料である。
具体的な例をみてみよう。年末年始の注目番組として大プッシュされた「朝青龍を押し出したら1000万円」は、2017年12月31日の20時00分から1月1日の00時45分にかけて配信された。まず、この番組は30日間の無料見逃し期間が設定されている。この期限が切れるまでであれば、2018年の1月下旬でも、5時間近い番組の全編を余すところなく無料で楽しめる。
また、この番組の予告編や、試合部分を5~6分ずつにまとめた短尺動画が10本、Abemaビデオに登録されている。こちらの動画については視聴期限の設定がない。未来永劫ずっと見られる……という保証はないが、実用上はこれで十分だろう。
「朝青龍を押し出したら1000万円」の番組概要。配信から約1週間後の時点での情報なので、まだ24日間見逃し配信期間が残っているこちらが見どころを数分単位で抜き出したビデオ。こちらには視聴期限が設定されていない。将来的に削除される可能性はあるが、当面は問題なく見られるだろう放送からすでに相当の時間が経過した作品はどうだろうか? 2017年のゴールデンウィークに配信された「亀田興毅に勝ったら1000万円」の本編にあたる5時間特番は、当然もう所定の無料見逃し配信期間を過ぎている。しかし、2018年1月7日の段階でもAbemaビデオで完全に無料で視聴する事ができる。もちろん他の作品と同様、ユーザー登録も要らない。
また、週1回配信のレギュラーバラエティ番組も、多くが無料見逃し配信の対象になっている。バナナマンの日村勇紀による「日村がゆく!」は、これまでに放映された30回分以上のバックナンバーがやはり無料で見られる。
「亀田興毅に勝ったら1000万円」は2018年1月の時点でもほぼ全編、無料視聴できる「日村がゆく!」もレギュラー版が30回分以上、無料視聴OK確かに、Abemaビデオには月額960円のプレミアムプランがある。これを契約すると見逃し視聴できる番組はグッと増えるのは事実だ。新日本プロレスの録画中継などはAbemaTVでまず無料配信されるが、その後、Abemaビデオでオンデマンド視聴したいとなると、プレミアムプラン登録が必須になってくる。
ジャンル的にいうと、バラエティ以外はプレミアムプランの出番が多い。例えばアニメだと、1月の新作「ポプテピピック」あたりは、AbemaTVの通常枠で繰り返し再配信(それこそ朝・昼・夕・夜・深夜の1日5回とか)されているが、オンデマンドで見たいとなるとプレミアムプランが要る。
ちょっと変わった体制なのが「ライムスター宇多丸の日曜Abemaロードショー」だ。これは週1回の映画枠なのだが、その作品本編の見逃し配信は一切ない(プレミアムプランを契約していてもダメ)。ただし、本編の前後につく映画解説コーナーは無料見逃しの対象で、バックナンバーも揃っている。
アニメ作品の一覧。「無料」のアイコンがないものは、視聴にあたってプレミアムプランが必須「ライムスター宇多丸の日曜Abemaロードショー」は、映画本編は見逃し一切なし。だが解説コーナーはどれも無料になっているこんな具合なので「Abemaビデオではどれくらいの番組が見られるの?」と質問された時、どう答えればいいかは結構難しい。「全部無料」ではないし、かといって「有料プランを契約すれば全部」でもない。けれども「一部の番組」という表現では、その充実ぶりとはそぐわない。
結果、これらを総合すると、「ジャンルにもよるが、結構な数が無料」というのが順当な表現ではないだろうか。例えば「バラエティ」のジャンルだけで128番組が登録されており(2017年1月7日時点)、さらに番組ごとに数十本のエピソードが登録されているケースはザラ。しかも、それが全部無料だ。これだけでもう「結構な数」という表現はできると思う。
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