2022年が暗号資産元年になる根拠とは？ 専門家が語る「真の価値」 | Forbes JAPAN（フォーブス ジャパン）

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ビットコインの乱高下、NFT（非代替性トークン）やブロックチェーンゲームなど暗号資産関連のニュースが多く報じられた2021年。そして、2022年は更なる広がりに備えることになりそうだ。“BIG BOSS”新庄剛志をアンバサダーに迎え話題となった暗号資産取引所、ビットポイントジャパン 代表取締役会長の小田玄紀と、暗号資産「JasmyCoin」を発行するジャスミー 代表取締役社長の佐藤一雅に話を聞いた。

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世界が日本の暗号資産市場に注目するわけ

暗号資産市場にはまだまだ大きな可能性が眠っている──。暗号資産取引所・ビットポイント 代表取締役会長・小田玄紀は、暗号資産の“歴史”や海外機関投資家の証言、また昨今の世の中の変化を踏まえ、確信に満ちた口調で市場の行く末を予測する。「私たちがビットポイントを設立したのは6年前の2016年3月。当時、ビットコインの価格は5万円、イーサリアムは500円に過ぎませんでした。2022年2月現在、ビットコインの価格は500万円前後で推移しており、アルトコインを含む暗号資産全体の市場規模もおよそ300兆円まで成長しています」（小田）小田は日本の暗号資産市場の浮き沈みを間近で体感しつづけた人物だ。小田らがビットポイントを設立した2016年当時、世界各国にはまだ暗号資産を取り巻いたルールはまったくと言っていいほど存在しなかった。潮目が変わるのは翌年2017年だ。資金決済法改正という形で、日本に世界初となる暗号資産に関する法規制が登場。以降、世界の関心は日本市場に急速に集まることになる。「2017年以前、ビットコインの取引量（出来高）の95％を占めていたのは中国でした。しかしルールが明確化されたことで、日本の暗号資産市場は新たなフェーズに移ります。一時、ビットコイン全体の50%を日本人が取引し、世界で勃興するブロックチェーンプロジェクトが日本市場で上場することに特別な意義を見出し始めたのもその頃でした」（小田）しかし“栄華”はそれほど長くは続かなかった。2018年1月に起きた「仮想通貨不正流出事件」がきっかけだ。日本社会では「暗号資産すなわち危険」という認識が一気に広がり、人々の興味や認知度が急激に失われていく。「2017年、もしくは2018年の初めは、日本の暗号資産交換業者というだけで世界の行く先々で大きく注目されましたが、2018年後半には海外でまったく興味を持たれなくなりました。一方で、コロナ禍などを経ながら暗号資産の存在は徐々に世界に定着していきました。中国・日本と遷移してきた出来高の中心地も、現在では米国・欧州へとシフトしています」（小田）まるでジェットコースターのような軌跡を辿る日本の暗号資産市場だが、その変遷を振り返る小田は「2021年後半頃から流れが変わってきた」と変化の兆しを捉えている。「ここ数年で世界各国の法規制が整備されましたが、日本市場はルールがとても厳格であり、日本で上場するのが一番大変だ、という認識が改めて広がっています。日本で上場できるということは、すなわち信用できるプロジェクトだということであり、そのため、日本市場で上場を果たすことに大きな価値があると考える関係者が増えている。昨年には、NFTやブロックチェーンゲームに対する関心も世界で一気に高まった。IP関連の資産も多い日本市場の存在感が日毎に高まっています」（小田）ビットポイントジャパン代表取締役会長の小田玄紀

2022年は暗号資産元年となるだろう

ジャスミーの代表取締役社長・佐藤一雅も、暗号資産が秘める可能性を信じて疑わない人物のひとりだ。「暗号資産は紆余曲折を経て本格的な普及期に入ろうとしている。個人的に2022年は暗号資産元年になると考えています」（佐藤）ジャスミーは、“VAIO生みの親”と呼ばれるSONYの元代表取締役社長・安藤国威が代表取締役をつとめ、ソニースタイルドットコム代表取締役社長などマーケターとしてSONYグループ内の要職を歴任してきた佐藤らが立ち上げたブロックチェーン関連技術を取り扱うベンチャー企業だ。第4次産業革命の時代にあって誰もが簡単かつ安心・安全にモノを使うことが出来る仕組み、そして「データの民主化」をミッションに掲げ、ブロックチェーンなど分散技術やエッジコンピューティングを活用した独自のIoTプラットフォームの開発・提供に取り組んでいる。現在、同社が「セキュアナレッジコミュニケーター」（SKC）、「スマートガーディアン」（SG）という２つのコアサービスを中心に展開する、「パーソナルデータロッカー」「セキュアPC」などのプロダクトおよびソリューションは、トランスコスモス、日本旅行、ダイワボウ情報システム、トヨタの自動運転関連企業・WITZなど大手企業、また大規模イベントにて本格的に採用が進んでいる。「近年ではブロックチェーンなど分散技術を背景にしたWeb3時代の到来が現実味を帯び始めている。データやコンテンツの情報をブロックチェーンに記録したり、トークン化したり、次世代の分散型インターネットの形である「Web3」という言葉は、おそらく、数ヶ月後にはDXという言葉に代わって最もポピュラーなIT用語になるでしょう。我々はデータのセキュアな利活用、そしてデータの民主化のためにソフトウェア・ハードウェアの双方から事業を模索してきました。同時に、個人や企業がデータを交換する際に新たな価値の尺度が必要になると考えてきた。暗号資産は各データから生まれる価値を測る最適な尺度になりうる。データの民主化を起こす上で欠かせない要素だと考えています」（佐藤）日本ではさまざまな制約によって企業における暗号資産の利活用が制限されてきた。だが最近では、独自の価値尺度をデザインできる暗号資産の有用性に気づき始めている企業関係者が増え始めているという。佐藤が「2022年は暗号資産元年になる」と予想する理由のひとつはそこにある。なお2021年10月末には、同社が発行するトークン・JasmyCoinがビットポイントで上場を果たした。佐藤は「日本の暗号資産市場が土砂降りの中でも、新たなことに挑戦するという意気込みで縁が繋がったのがビットポイントだった」と上場の経緯を振り返る。「『結果が出たら考えます』という交換事業者が多いなか背中を押してもらった。現在、プロジェクトが順調に進展しているが、小田社長(当時)はじめビットポイントとの出会いは転機のひとつになった」（佐藤）ビットポイントは過去に、JasmyCoinの他にも、TRONやCardanoなど、世界的に有名な暗号資産を日本で初めて上場させてきた経歴も持つ。現在、取り扱っている暗号資産は合計で12種類（2022年2月17日時点）だ。「日本の暗号資産取引所は、基本的にある程度できあがったプロジェクトやトークンを上場させる方針を取るという現実があります。しかし、我々は常に新しい挑戦を続けたい。有望なブロックチェーン企業やプロジェクトをインキュベーションし、価値を高めることも使命だと考えています。今後も、ジャスミーのような前途有望な国産プロジェクトの発掘にも注力していきます」（小田）ジャスミー代表取締役社長の佐藤一雅

ほぼ無限に広がる暗号資産の利用価値と用途

現在、暗号資産は投資・投機対象として主に認知されているが、今後そのイメージや用途はより多様に変化していくと小田は予測する。「暗号通貨がどこで、どんなシーンで利用されるか、そこにどのような社会性や価値があるかがとても大事だと個人的には思っています。現在、世界経済フォーラムのメンバーとしてさまざまな勉強会に参加させてもらっていますが、ここ1～2年間で世界経済の中で暗号資産をどう導入・活用していくかという議論があちこちで起きている。SDGs分野でも利活用の方法が模索され始めています。価格のみならず価値へと人々の関心がシフトしていくタイミングはそう遠くないはずです」（小田）小田は2019年に米ゴールドマンサックスの投資責任者と会話を交わした際のエピソードが、今でも頭から離れないと述懐する。日本で暗号資産に投資するのは主に個人投資家だ。ただ海外では「暗号資産全体のおよそ6割をすでに機関投資家が占めている」とその責任者は語ったという。裏を返せば、企業や機関投資家の本格的な参入を想定した場合、日本の暗号資産の潜在力はまだまだ大きいことになる。「現在、日本人の暗号資産の口座数は約450万口座。日本人の4～5%が仮想通貨を保有しています。そして15%が暗号資産に興味はあるが持ってない、80%は全く興味がないという状況。ただジャスミーのようなプロジェクトが増えれば、日本の事情も大きく変わっていくでしょう。そして個人のみならず企業が暗号資産を保有することになれば、また違った景色が見えてくる。ビットポイントとしては、そんな暗号資産の価値が高まる世界を実現していきたい」（小田）「暗号資産は、送金や決済などのリプレイスメント手段としてだけでなく、あらゆる組織や企業、個人が価値を交換する手段になりえます。メタバースやゲームの世界、もしくは自分たちのコミュニティの中だけで使うというような新しい使い方など、その価値・用途はほぼ無限にある。それに世の中が気づき始めた時、普及は爆発的に進むはず。その時までに我々もしっかりと準備を進めたいと思います」（佐藤）個人・企業・あらゆるコミュニティが暗号資産を保有する時代へ──。ジェットコースターのような変遷を経た日本の暗号資産市場は今、新たなフェーズの入り口に立とうとしている。 ビットポイントジャパンhttps://www.bitpoint.co.jp/

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小田玄紀（おだ・げんき）◎ビットポイントジャパン代表取締役会長。東京大学在学中に起業し、その後に事業を売却し、マッキンゼー出身者と共にベンチャーキャピタリストとして多くのベンチャー企業に対して投資を行う。海外の機関投資家との交渉や債券投資なども手掛けており、金融・投資のスペシャリストとして活躍している。2019年世界経済フォーラムよりYoung Global Leadersに選ばれる。佐藤一雅（さとう・かずまさ）◎ソニースタイルドットコム代表取締役社長、ソニーマーケティング執行役員兼ソニースタイルカンパニープレジデント、ソニースタイル・ジャパン代表取締役社長兼ソニーマーケティング執行役員、ソニー クリエイティブセンター長、BJIT代表取締役社長などを歴任し、2016年４月にジャスミー取締役、2018年11月に同社代表取締役社長に就任。

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【暗号資産取引に関するリスク説明】暗号資産取引は、価格変動・流動性・システム・信用リスクなど、様々なリスクが存在しますので、取引の特徴、仕組み及びリスクについて、十分にご理解いただいたうえで、自己の責任とご判断によりお取引ください。詳しくはビットポイントジャパン提供の約款、説明書などをご覧ください。暗号資産に関する留意事項・ビットポイントジャパンが取り扱う暗号資産は、ビットポイントジャパン自身が資金決済法上の定義に該当することを確認したものにすぎません。・金融庁・財務局が、これらの暗号資産の価値を保証したり、推奨するものではありません。・暗号資産交換業者は金融庁・財務局への登録が必要です。利用する際は登録を受けた事業者か金融庁・財務局のホームページで確認してください。暗号資産交換業者登録一覧・暗号資産は、必ずしも裏付けとなる資産を持つものではありません。・暗号資産の取引を行う際には、以下の注意点にご留意ください。《暗号資産を利用する際の一般的な注意点》・暗号資産は、日本円やドルなどのように国がその価値を保証している「法定通貨」ではありません。インターネット上でやりとりされる電子データです。・暗号資産は、価格が変動することがあります。暗号資産の価格が急落したり、突然無価値になってしまうなど、損をする可能性があります。・暗号資産は移転記録の仕組みの破綻等により、その価値が失われる場合があります。・秘密鍵やパスワードを失った場合、保有する暗号資産を利用することができず、その価値が失われる可能性があります。・ビットポイントジャパンが倒産した場合には、預託された金銭及び暗号資産を返還することができない可能性があります。・暗号資産は対価の弁済を受ける者の同意がある場合に限り代価の弁済のために使⽤することができます。・ビットポイントジャパンの提示する売付価格と買付価格には価格差（スプレッド）があり、その差額がお客様の取引コストとなります。・暗号資産の取引を行う場合、事業者から説明を受け、取引内容をよく理解し、ご自身の判断で行ってください。・暗号資産や詐欺的なコインに関する相談が増えています。暗号資産を利用したり、暗号資産交換業の導入に便乗したりする詐欺や悪質商法に御注意ください。詳しくはこちらを御覧ください。その他の重要事項及び取引内容、手数料等につきましては、「取引約款」「暗号資産現物取引に関する説明書」をご確認ください。お問い合わせ・よくあるご質問はこちら

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