スマートウォッチは、ワークアウトの記録を残すのにも、ルートを調べるのにも、プレイリストを保存するのにも使える便利なアイテム。でも、スマートウォッチを睡眠トラッカーとして使いたいなら、知っておくべきことがある。【写真】疲れている人必見!「睡眠障害」のチェック方法22本の論文を対象にした2019年のメタ分析の結果、手首に装着するタイプの睡眠トラッカーが検知する睡眠ステージは、約5割の確率で間違っていることが分かった。だから、睡眠トラッカーだけを頼りに余波睡眠(最も深く、回復力のある睡眠ステージ)の時間を知ろうとしている人には、新しい戦略が必要。今回は、スマートウォッチの活用方法についてご紹介。
スマートウォッチブランド『FitBit』の主任科学研究員、コナー・ヘネガン博士によると、睡眠ステージは脳波に対応するもので、ハイテクなデバイスを用いても正確に測れない。よって睡眠トラッカーは、睡眠ステージの代わりに体の動きや心拍数を追跡し、その情報を特定のアナゴリズムを使って処理することで、脳内の出来事を把握する。その出来事に対応する睡眠ステージをアルゴリズムが正確に特定することもあるけれど、多くの場合は不正確。臨床心理士で睡眠スペシャリストのマイケル・ブレウス博士によれば、体の動きと心拍数が人それぞれであることも、デバイスによる睡眠の測定を困難にする。また、ユーザーが不眠症や運動障害(ムズムズ脚症候群)を抱えていると、スマートウォッチの睡眠データの信ぴょう性はより一層低くなる。でも、総合的な睡眠時間なら、睡眠トラッカーでも十分に測定可能。そして、睡眠時間が十分に長ければ、余波睡眠も十分確保できているはず。
「ユーザーがアスリートの場合は睡眠時間の合計を見ます」と話すのは、耐久スポーツコーチングサービス『CTS』ヘッドコーチのジェイソン・クープ。「そのデータならある程度正確ですし、そこから睡眠習慣に関する話につなげられます」ヘネガン博士によると、ウェアラブル睡眠トラッカーで睡眠の深さを測るには、長期的なパターンを分析するのが一番。「睡眠トラッカーのデータから深い睡眠が60分しかないことが分かり、カフェインの摂取を控えた結果、深い睡眠が80分に伸びたとすれば、それは大きな変化です」とはいえ、テクノロジーは急速に進化しており、新しい商品が続々と生まれている。その一例として『FitBit Premium(プレミアム)』は、新たな“回復度”測定機能で睡眠の量というより質を分析。睡眠の質(睡眠時間の合計や夜間の心拍数)に関するデータを生理学的な測定基準で分析し、睡眠による回復度を教えてくれる。
もちろん、紙とペンというローテクなアプローチで睡眠を追跡することも可能。睡眠コーチのマーティン・リードのオススメは、就寝時間、起床時間、起床時の気分を書きとどめるアナログの睡眠日記。「その日の気分、パフォーマンスの状態、総合的な睡眠時間は、恐らく何よりも正確に睡眠の質を教えてくれます」※この記事は、ランナーズワールドから翻訳されました。
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