年末から通い始めたスポーツジムは、午前5時から10時までの早朝コースで月額3000円(税別)というかなりの格安価格なのだが、この時間帯はコスト削減のためスタッフ不在で運営されている。それを支えているのは顔認証による入退室システムだ。ドアの前で顔を認識すると、名前が表示されてアンロックされる仕組みで、動作はスムーズで、今まで失敗したことはない。体重の推移 一方、iPhoneの顔認証システムであるFace IDは認識に失敗することが増えてきた。先日、朝の散歩をしている途中で、SuicaをチャージしておこうとiPhoneを開いたところ、顔認証に失敗。 Suicaアプリは起動時にFace IDのチェックをするのだが、ここで失敗すると、パスコードを要求される。顔の角度を変えたり、光の当たり具合を変えて再トライしてみたのだが、何度やってもダメ。 そういえばこのところ、Face IDに失敗することが多くなっていた。上下角を変えると認識することも多かったので、いったんキャンセルして再度やったら通ったりする。そんなことがたまに発生していたのだが、ここまで認識しないというのは初めてのことだった。 Appleのサポートページにはそうした場合の対処方法が書かれている。・iPhoneやiPad ProでFace IDが機能しない場合 アップデート、Face ID設定、TrueDepthカメラを遮るものがないか、マスクの有無は確認したが、特に問題はない。 「見た目が劇的に変わることがある場合は、それでもFace IDで認識されるように、もう一つの容姿として設定しておくことができます」と説明されているので、これに従うことにした。
「もう一つの容姿」というだけあって、追加できる容姿は1つだけ。これ以上登録はできないので、これでダメならFace IDをリセットすることになる。 再度登録したところ、これまでとは打って変わって認識率が上がり、それ以降、ミスすることはなくなった。認識しなくなった原因には心当たりがある。 Face IDを最初に使ったのはiPhone Xのときなので、2017年秋。それから4年半の歳月が経過した。「多くのユーザーにとって、Face ID はその人の変化に伴い、継続的に学習していってくれます」というのだが、それでも対応できないくらいの変化が起きたということのようだ。 筆者は2021年4月に再開したロードバイク(Zwiftによるインドア含む)により、半年で15kg体重を落としたので、だいぶ容貌が変わったようで、友人から痩せたと指摘されることが増えた。しばらく会っていなかった家族からは、何か病気なのではと心配されたこともある。・GWは旅行禁止? ジムも休館? よろしい、ならばZwiftだ そういえば、体重が安定した2021年の冬に入った頃からFace IDの認識率が落ちていたようだ。Face IDはTrueDepthの深度センサーによって顔の3Dマップを計測し、それを登録しているものと比較して同定する。「その人の変化に伴い、継続的に学習」するというが、それが間に合わなかったということらしい。Face IDを出し抜くくらいのダイエットに成功したということだろうか。 しかし、毎日何度も顔のスキャンをしているのだから、もっと有効利用したいところだ。 「だいぶ痩せましたね」「食事を見直した方がいいですよ」「目が赤いですけど睡眠は足りていますか?」「顔色がすぐれないようです」といった健康のアドバイスをしてくれる“魔法の鏡”機能もいつか追加してほしい。 内蔵カメラで顔を定期的にスキャンして健康状態を推定し、問題があれば緊急連絡先に通知するといった機能は、見守り用のスマートディスプレイに備えられてもいい。・iPhoneをすぐに使いこなす祖母とAirTagが必要になった祖父 実家のIT環境を見直した年末年始 先日、NHLのチームスタッフの首元を見た観客の医学生が、スタッフのホクロの形が癌を示しているかもしれないと知らせ、スタッフの命を救ったというニュースが報じられたが、同じようなことを、毎日使っている顔認証システムがやってくれる可能性もある。 「モルダー、あなた疲れているのよ。そしてそのホクロの形は皮膚癌かもしれないわ。診察を予約しておくわね」といったところまでやってくれる「本当に賢い」Face IDの登場に期待したい。・スマートスピーカーから考える、「本当に賢い」とは何か
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