ソニー PS5の’21年度出荷、目標下回る1,150万台へ

ソニーグループは2月2日、2021年度第3四半期の連結業績を発表した。売上高は、前年同期比13%(3,373億円)増の3兆313億円。営業利益は、同32%増(1,133億円)の4,652億円となり、第3四半期の業績としていずれも過去最高を更新した。税引前利益は同20%増(778億円)の4,616億円。純利益は同11%増(354億円)の3,462億円。

映画分野や、イメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野、金融分野、アニメ・モバイルゲームアプリを含む音楽分野の大幅増収が売上高に寄与。ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)と、オーディオ・ビジュアル製品やデジタルカメラ、スマートフォンなどが含まれるエレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(EP&S)の各分野については減収に転じた。

なおG&NS分野は、製造コストを下回る価格を戦略的に設定しているプレイステーション5(PS5)ハードウェアの損失縮小や、販売費及び⼀般管理費の減少などにより、前年同期比で121億円増益となっている。

PS5については、第3四半期の出荷台数が全世界で390万台、累計販売台数が約1,730万台となったことを補足資料の中で明らかにした。

2021年度のPS5の販売台数目標について同社は、2020年度の連結業績説明会の中で「PS4導入翌年度の販売実績である1,480万台以上を目指す」としていた。しかし、2日に開催した第3四半期 業績説明会の中で、十時氏は今年度の見通しとして1,150万台程度になると言及。その理由として、半導体を中心としたデバイスの供給制約に加え、物流の混乱によるリードタイムの増加があることをあげており、目標には到達しない見込みだ。

2021年度の連結業績見通しについては、10月時点の発表から通期売上高は9兆9,000億円に据え置くものの、営業利益は1,600億円増の1兆2,000億円に、純利益は1,300億円増の8,600億円にそれぞれ上方修正している。