発表のメインはもちろん「ゲーム」だ。アピールの軸は、マイクロソフトと同じく「独占タイトル」なのだが、いわゆるサードパーティーのタイトルも数多く紹介し、「PS4とWindows、コンソールではPS4のみ」「PS4でベータテストを先行展開」「PS4に向けてリメイク」といった形でのアピールを行なった。この辺はおそらく、PS4が販売数で大きく先行しており、マイクロソフトに対して有利な交渉を仕掛けられる、という事情もあるのだろう。
その中で、筆者が感じたテーマは「オールドファンへのアピール」だ。
プレスカンファレンスの最初に発表されたのは、PS3向けに発表されていながら、長く開発が滞っていた「人喰いの大鷲トリコ」。PS4専用タイトルとしてよみがえり、2016年中に発売されることが発表された。
「人喰いの大鷲トリコ」が、PS4専用としてリブート。開発開始の公表から6年を経てよみがえった会場がもっとも盛り上がったのが、スクウェア・エニックスによる「Final Fantasy VII」のリメイクの発表だ。海外でも非常に人気の高いタイトルで、リメイクの要望は高かったものだと聞いているが、今回PS4向けに正式に開発が決定した。それらしき風景を描いた映像が流れた瞬間に会場が大盛り上がりとなり、人気キャラクターであるクラウドの背中が写った瞬間、会場でスタンディング・オベーションが起きた。会場に足を運ぶ業界関係者や濃いゲームファンにとっては、それだけ特別なものなのだろう。
「Final Fantasy VII」のPS4でのリメイクが発表に。会場はスタンディングオベーションとなった。発売時期などは未定もう一つ、オールドファンが会場で歓喜したのは、セガがDreamcast向けに提供していたゲーム「シェンムー」の完結編となる「シェンムーIII」が、クラウドファンディング「Kickstarter」を介して資金を集めて開発される、と発表されたことだ。「シェンムー」はセガファンにとって思い入れ深いだけでなく、現在のゲームトレンドである「オープンワールド系ゲーム」の草分けともいえるゲームシステムや自由度を備えていたもので、非常に高くリスペクトされている。Kickstarterでの出資目標額は200万ドルだが、プレスカンファレンス終了から2時間半程度の段階で、すでに128万ドル以上の出資を集めている。目標達成はほぼ間違いない。これもPS4向けに提供される予定だ。
セガのゲームコンソール事業撤退により日の目を見なかった「シェンムーIII」が、PS4で登場。Kickstarterによる出資による開発となるが、目標額達成はまず間違いない状況。発表には、開発者である鈴木裕氏も登場したその他、スターウォーズを題材にした「STARWARS Battlefront」や、SCEファーストパーティーの人気作「Uncharted 4」なども実機でのプレイが公開され、タイトルの強さをアピールする形となった。ソフトの充実ぶりを見ると、アメリカ市場でのPS4ビジネスの堅調さがうかがえるし、ハードウエアローンチから2年を経過し、そろそろ最初の大きな収穫期を迎えようとしている、ということも見えてくる。
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