Apple Musicは2015年6月のローンチ以来、着実な成長を続けてきました。複数のAppleデバイスで簡単に同期できる便利さから、多くのAppleユーザーから愛されているストリーミングサービスです。
でも、ほかのストリーミングサービスと比べて、Apple Musicにはどのくらいの実力があるのかと、疑問をお持ちかもしれません。Apple Musicは、月額980円に見合うサービスなのでしょうか?
それではさっそく、Apple Musicに関するさまざまな疑問に詳しくお答えしていきましょう。迷っている人は、Apple Musicを選ぶべきかどうかの判断材料にしてくださいね。
Apple Musicは、Appleが提供する音楽配信サービスです。会員になると、一定の料金で無数のコンテンツにアクセスできるようになります。楽曲は9000万曲を超え、オンラインでも聴けますし、デバイスにダウンロードすれば、オフラインでも楽しむことが可能です。
Appleのストリーミング市場への参入が遅かったことを思えば、Apple Musicのここまでの道のりは順調と言えるでしょう。公式の数字は発表されていませんが、Apple Musicの会員数は2021年末までに5億2300万人を突破したようです。
Midia Researchによれば、2021年のApple Musicのマーケットシェアは15%だったそうです。ちなみに、同年の1位はSpotifyで、ストリーミングサービスの世界市場に占める割合は31%でした。
Apple Musicのサービスは、サブスクベースの音楽配信とグローバルなラジオ風番組で構成されています。会員になると、9000万曲からなるApple Musicのソングライブラリーを自由に利用できるようになります。
加えて、広告なしでミュージックビデオを楽しめるほか、(数は少ないものの)ポッドキャストや、Apple Musicが厳選するプレイリスト、Apple Musicオリジナルのラジオも聴けます。
メインのラジオサービス「Apple Music 1」は、ロサンゼルスやニューヨーク、ロンドンのDJたちによるライブを全世界に向けて24時間休まず配信しています。
ほかにも、80年代、90年代、2000年代のヒット曲を楽しめる「Apple Music Hits」や、カントリーミュージック専門の「Apple Music Country」などもあります。
Apple Musicは、iOS 8.4以降をインストールしていれば、iPhone、iPad、iPod Touch全モデルの「ミュージック」アプリで利用できます。これらのほかにも、Mac(「ミュージック」アプリ)とApple TV、Apple Watchでも視聴可能です。
また、Apple製以外でも、Windowsパソコン(「iTunes」アプリ)や、Androidスマホ、スマートTV、ストリーミングボックス、ゲームコンソールなどで利用できます。music.apple.comにアクセスすれば、オンラインでも楽しめます。
Apple Musicには2つの利用方法があります。コンテンツをネットから直接ストリーミングする方法と、デバイスにダウンロードしてオフラインで聴く方法です。
データ使用量が心配な人や、ワイヤレス接続が安定しない場所にいることが多い人には、オフラインでも楽しめるのはありがたいものです。ただし、デバイスの保存容量が残り少ないときには、これもちょっと難しいかもしれません。
ほかのストリーミングサービスと同じように、Apple Musicからダウンロードしたミュージックファイルは、デバイスに保存されません。そのため、ミュージックファイルをほかへ移動したり、ディスクに保存したり、個別の動画プロジェクトに使ったりといったことは不可能です。それに、Apple Musicの利用を解約すれば、ライブラリへのアクセスはできなくなってしまいます。
Apple Musicは、Androidを含むさまざまなプラットフォームで利用できます。けれども、いちばんの長所と言えばやはり、サービスがAppleのエコシステムに組み込まれているところでしょう。つまり、iPhoneやiPad、Mac、さらにはApple Watchでも、自分のコレクションを難なく聴けるのです。
それだけではありません。Apple Musicには、オーディオマニア向けに、ハイクオリティーな音声再生機能も用意されています。質の高いストリーミングを楽しみたい人たちのために、「ロスレス」と「ハイレゾロスレス」「ドルビーアトモス」「空間オーディオ」がそれぞれ、2021年6月に登場しました。
また、ユーザー個人のミュージックライブラリ以外にも、新旧トラックのミックスや、3つの生配信ラジオステーションが、コレクション体験を高めてくれます。さらには、TV番組やポッドキャスト、ミュージックビデオ、3万を超える厳選プレイリストを視聴することもできるのです。
Apple Musicの最大のライバルであるSpotifyも、安定したストリーミング体験を提供しています。Apple Musicの主な短所は、無料版がないところです。一方のSpotifyには、広告こそ入りますが、無料版があります。
また、SpotifyはApple Musicよりライブラリも大きく、ソーシャルメディアとの一体感も上です。けれども、Appleのエコシステムとの一体感という点では、Apple Musicに軍配が上がります。コンテンツライブラリも日増しに大きくなっています。
Apple Musicではポッドキャストも楽しめますが、その数はかなり少なめです。なので、ポッドキャストを聴きたいのであれば、Apple Podcastをおすすめします。こちらのほうが、ライブラリもずっと大きく、よくまとまっています。
Apple Musicには、ユーザーのニーズに応じて、さまざまなサブスクベースのプランが用意されています。基本の「個人」プランは月額980円。「Spotify Premium」(980円)や「TIDAL HiFi」(9.99ドル)と、ほぼ同額です。
「個人」プランは年払いも可能で、9800円です。「個人」プラン以外には、月額480円の「学生」プラン、最大6人まで利用できる月額1480円の「ファミリー」プランがあります。
さらに、月額480円で利用できる「Voice」プランもありますが、注意点がいくつかあります。「Voice」プランでは、Siri以外の方法では曲のリクエストができず、ストリーミングのみの利用になります。「ミュージック」アプリは使えませんし、曲のダウンロードも、歌詞の表示も不可。「ロスレス」オーディオと「ドルビーアトモス」のカタログも、フルにはアクセスできません。
Apple Musicは通常、試してみたい人向けに、3カ月間の無料トライアル期間を設けています。このトライアル期間が終わると、どのプランでも料金が発生します。Apple Musicをいつまでも無料で利用し続ける方法はありませんが、無料期間を延長する方法ならたくさんあります。
無料トライアル期間があるため、Apple Musicは実際に試してみてから、会員として継続するかどうかを決めることができます。納得できない場合は、キャンセルは簡単なので、トライアル期間が終了する前にキャンセルすれば大丈夫です。
CDで音楽を聴く日々は、もはや過去の話。デジタルミュージックストリーミング時代が到来しています。ストリーミングサービスの選択肢はさまざまで、Apple Musicも有力候補であるのは間違いないでしょう。
Appleデバイスを持っていて、自分のニーズに合ったストリーミングサービスを探している人は、ぜひApple Musicを試してみてください。
あちこちにちりばめられた、Appleならではの使いやすさを、きっと実感できると思います。ただし、Appleのエコシステムに足を踏み入れたら最後、そこから抜け出せなくなるかもしれませんよ。
Image: Shutterstock/Source: MIDIA, music.apple.com
ナビゲーションリスト
Apple Musicとは? どんなサービス内容なの? 利用できるのは、どのデバイス? 長所は? 短所は? 料金は? 無料トライアルはあるの? Apple Musicに向いているのは、どんな人?カテゴリー
関連記事
ホット記事