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404コメント404件斬新なリスタートの仕掛けから先制点を奪った高川学園。2回戦ではどんな必殺パターンが飛び出すか。写真:滝川敏之
[高校選手権1回戦]高川学園 4-2 星稜/12月29日(水)/ニッパツ三ツ沢球技場【関連動画】欧州プロ分析官が絶賛した、高川学園の“グルグル円陣ゴール”はこちら! 三ツ沢球技場で生まれたトリッキーな一発が、遠く離れた欧州で絶賛されている。 12月29日に行なわれた全国高校サッカー選手権1回戦、高川学園(山口)vs星稜(石川)戦の前半8分だった。高川学園は右サイド深くで得たFKのチャンスで、温めてきた斬新な“仕掛け”を敢行する。 なんと敵エリア内で、5人の選手が手を繋いで円陣を組むと、楽しげに笑顔でグルグルと回転。まるで幼稚園で戯れるチビっ子のような動きを見せる。やがてボールが蹴り出される瞬間に5人は一斉に散らばって敵マーカーをかく乱し、それぞれがゴール前に猛進。そのうちのひとり、MF林晴己(3年)がドフリーヘッドを決め、先制に成功した。 試合はその後、互いに点を取り合う見応えある攻防戦に。高川学園はインターハイ4強の星稜を4-2で下し、2回戦へと駒を進めた。大晦日の2回戦では岡山学芸館(岡山)と対戦する。 やはり試合後のオンライン取材では、“グルグル円陣”への質問が相次いだ。後半にもゴールを決めてこの日2得点の林は、「セットプレーの練習をしているなかで、そういうアイデアが出て、山口県予選でもあの形で点を取っていた。自分たちにとってあれは強みだったので、決めることができて良かったです」と振り返った。 苦笑しながら選手たちを称えたのが江本孝監督だ。学校では副校長も務める37歳は、「セットプレーについては、私はよく分かりません(笑)。選手たちが、自分たちで考えてやっているので。いつも君たちが好きなことをやりなさい、と話していますね」とコメント。そして、「やっぱり攻撃、ないしは点を取るっていうのは、一番嬉しいこと。そのなかで、自分たちの考えを持って点を取れれば、すごく成長にも繋がると思います」と話し、目を細めた。 この高川学園の鮮やかな連携プレーに感銘を受けたのが、欧州のプロ分析官である。ノルウェー1部リーグの名門モルデで活躍する、パフォーマンスアナリストのエリック・ローリー氏だ。観客席から撮影された動画を添付し、ツイッター上で次のように率直なインプレッションを明かした。「これをあえて分析しようとは思わないが、控えめに言っても面白いじゃないか! これを阻止することができるだろうか。もし初めて見たとすれば、マーカーを選択して割り当てるのはほぼ不可能だろう」 ツイートの返信欄には、ローリー氏の友人やフォロワーらからも称える声が寄せられ、防御策を論じたり、過去の類似した得点シーンを紹介したりと、ちょっとした盛り上がりを見せている。 星稜戦での“グルグル円陣”は一度きりで、さまざまなバリエーションでリスタートに臨んでいた高川学園。選手権本番に向けて練り込んできた必殺技を、あとどれだけ忍ばせているのか。これは2回戦でも要チェックだ。構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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