スマートフォンとの“2台持ち”になる事が多いポータブルプレーヤー。2、3万円の製品では、そうした2台持ちでも邪魔になりにくい、板のように薄いソニーの「ウォークマン A」(NW-A20)や、手のひらサイズのCOWON「PLENUE D」に注目だ。
どちらもDSDの再生には対応していないが、PCMは192kHz/24bitまでサポート。PLENUE Dでは豊富なイコライザが、ウォークマン Aではノイズキャンセル機能が利用できるなど、機能面でもスマホからのステップアップが実感できる。
手のひらサイズのCOWON「PLENUE D」4万円、5万円台のプレーヤーでは、より個性が出て、音質面もこだわった製品が多い。注目ポイントはDSD。ハイレゾ楽曲のDSD配信も増加してきたので、DSD再生対応プレーヤーが欲しいところだが、一口に再生できると言っても大きく分けて2種類がある。1つはDSDデータをそのまま“ネイティブ再生”するもの、もう1つは搭載DACや処理能力の問題などでDSDをPCMに変換してから再生する“PCM変換再生”だ。どちらも再生はできるのだが、DSDの良さをそのまま味わうのはやはり“ネイティブ再生”が望ましい。
このネイティブ再生も、今までは高級プレーヤーの専売特許だったが、4万円、5万円台のプレーヤーにも対応モデルが登場し始めている。
また、プレーヤーの基本スペックで気になるのは内蔵メモリ容量。低価格な機種では容量が少ない事が多いが、microSDカードスロットを備え、メモリの拡張が可能な機種が増えているのでさほど気にならなくなっているのが現状。中にはスロットを2つ備えているモデルもある。
マニアックな点としては、バランス出力も見逃せない。対応するケーブル&イヤフォンを用意すれば、通常のステレオミニ出力より、チャンネルセパレーションや駆動力に優れた再生が楽しめる。今現在、バランス駆動対応のイヤフォン/ヘッドフォン/ケーブルを持っていなかったとしても、将来的なステップアップを考慮し、対応したプレーヤーを選ぶのもアリだろう。
ステップアップと言えば、デジタル出力の有無も気にしておきたい。光デジタル出力を備えたモデルや、スマホのようにUSBオーディオデジタル出力が可能なモデルもあり、音質に不満が出てきたらDAC内蔵のポータブルアンプと組み合わせる事も可能だ。
これらの特徴を備えた注目はAstell&Kern「AK70」。DSDはPCMへの変換再生だが、バランス出力やUSBデジタルオーディオ出力にも対応。Luxury & precision「L3」は、デュアルDACを備え、DSDネイティブ再生対応。バランス出力も備えた多機能さながら、49,800円に抑えている。
AK70とCHORDのポータブルアンプMojoをデジタル接続したところカテゴリー
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