米マイクロソフトが次期MRヘッドセット「次期HoloLens(Hololens 3:仮称)」の開発をキャンセルしたと、海外メディアのBusiness Insiderが報じています。
Hololensは2015年に初代モデルが発表されました。これは現実の風景に3Dの仮想オブジェクトを重ねて表示することができるデバイスで、2019年には視野角を拡大した第2世代モデル「HoloLens 2」が発表されました。さらに、HoloLens 2では米軍の統合視覚拡張システム(IVAS)への供給が発表されています。
一方で今回の報道によると、マイクロソフト社内ではHoloLensをIVASのような業務向けの製品にするか、あるいは一般向けに舵を切るかで意見が分裂しているとのこと。また同社CEOのサティア・ナデラ氏はハードウェアよりも、AR(拡張現実)やMR(複合現実)ヘッドセット向けに他社が利用できるソフトウェアを開発したい様子。しかし、そのための提携もうまくいっていないことが報告されています。
なお、マイクロソフトは1月に米クアルコムと提携し、軽量ARスマートグラス向けのチップ開発をすすめると発表しています。今回のHoloLensからの撤退の報道とあわせて考えると、マイクロソフトは重厚長大なMRヘッドセットではなく、消費者向けの軽量なARスマートグラスへと方向転換しようとしているのかもしれません。
米Googleのヘッドセット「Google Glass」が業務向けの製品となり、また同社によるARスマートグラス「Project Iris」の開発が報じられているように、テック大手はより現実的なヘッドセット開発へと舵を切っている模様です。
Source: Business Insider
Via: XDA Developers
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