ローカル5Gは、「大容量・超低遅延・多数同時接続」といった第5世代通信システム(5G)の特長を活かし、スマートファクトリーや鉄道、港湾などの重要インフラのデジタル化など、さまざまな分野で期待されています。ローカル5Gは、一般企業や自治体のローカルニーズに応じてローカル5G無線局の免許が交付され、スポット的に5Gの通信環境が構築されます。特にカバーエリアが広いサブ6帯の周波数は工場用途に期待されております。エイビットはこれまで公的研究機関が実施する5G実証実験に参加し、5G開発の経験を積んできました。この経験を活かして2018年度に4.6GHz帯で動作する5G評価システムを開発し、2019年度に大規模マシンタイプ(mMTC)のローカル5G検証機AU-100シリーズを、2020年度にローカル5G検証機AU-500シリーズを順次、開発販売し、多くの実証実験に採用されています。ただし、これまでのローカル5G実証実験では、無線電波伝搬の調査や単独接続によるスループットの評価など基本的な無線性能評価までに限られていました。
エイビットが今回、新たに開発、販売した「AU-650」は、商用サービス実現に不可欠なシステム全体評価を目的とした実証実験に最適化しております。「AU-650」は、小型でありながら通信容量を300Mbps、同時接続可能端末数を100台にまで増やしたことで、端末が多数接続した際のシステム性能評価が可能となったほか、エリアを拡大するために複数基地局を設置した際のハンドオーバーの時の性能評価も可能となりました。更に評価現場で必要となる電波強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)や誤り率(BLER:BLock Error Rate)の測定も可能となっています。
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