月額480円でApple Musicが楽しめる「Voiceプラン」が間もなく日本でも登場します
月額480円でアップルの音楽配信サービス「Apple Music」が楽しめる「Voiceプラン」が、この秋の後半に新しく始まります。Siriによる音声操作に特化した低料金の新プランはどんなユーザーにおすすめなのか、掘り下げて紹介してみたいと思います。【画像】Voiceプランを個人プランと比較した場合には、いくつかの制約がありますSiriによる音声操作に特化したVoiceプランApple Musicは9,000万曲を超える、ジャンルもさまざまな音楽・ミュージックビデオを月額固定の利用料金で“楽しみ放題”になるエンターテインメントの宝庫です。iPhoneやiPad、Macだけでなく、アップルのCarPlay対応のカーオーディオシステム、Androidデバイス向けに配信されている「Apple Music」アプリやWebブラウザ版でも利用できます。Apple Musicには、標準的な「個人プラン」(980円)のほか、最大6人までアカウントを共有し、一人ひとりに個人アカウントが与えられる「ファミリープラン」(1,480円)、「学生プラン」(480円)という3つの月額利用料金が異なるプランがあります。それぞれに3カ月の無料体験があり、AirPodsや対象のBeats製品を購入すると6カ月間まで無料で体験できるサービスも用意されています。新しく加わる「Voiceプラン」は、ひとことでいえばアップルの音声アシスタント「Siri」による音声操作に特化したサービスです。9,000万曲以上の楽曲、プレイリスト、Apple Music 1のラジオプログラムなどに、声による操作でアクセスして楽しむユーザーインターフェースに特徴があります。音声アシスタントはSiriのみに対応しているため、Voiceプランが使える端末はiPhoneやiPad、HomePodなどアップル製デバイスに限定されます。CarPlay対応の車載エンターテインメントシステムにiPhoneを接続して使うことも可能です。個人プランとの違い。制約はあるの?Voiceプランは月額480円と、学生以外のユーザーでも広く利用できるApple Musicのサブスクリプションプランとしては最も安価ですが、代わりに個人/ファミリープランには含まれている「空間オーディオ」「ロスレスオーディオ」「ミュージックビデオ」のコンテンツ再生、「歌詞表示」「ダウンロード再生」が利用できないなど、いくつかの制約があります。プレイリスト、アルバムなどに収録されている楽曲の再生は任意のタイトルを選ぶことができ、スキップ・スキップバック操作にも対応します。音声操作に特化したプランなので、再生コントロールをすべてSiriにリクエストして行うところが大きな特徴です。ミュージックアプリの検索機能を使ってフリーワードを入力して聴きたい曲までたどり着いても、最後の楽曲の再生を選択する段階ではSiriに頼んで音声による操作を経ることが必要です。Voiceプランに登録すると、ミュージックアプリの「今すぐ聴く」のタブ内に「Just Ask Siri」という専用のセクションが表示されるようになります。ここには、ユーザーの音楽の好みや最近の再生履歴に基づくレコメンドが10件まで並びます。それぞれに「おすすめのステーションを再生して」「落ち着いた曲をかけて」といった具合に、Siriによる音声操作をしくじらないための、正しいコマンドの発話方法が参照できるようになっています。HomePod miniやCarPlayと相性がよいプラン例えば、クラシック音楽の長いタイトルの楽曲や洋楽の楽曲など、Siriによる音声操作だけでリクエストして正しく再生することが難しい場合も考えられます。実際の使い勝手はVoiceプランが始まってから検証する必要があると思いますが、Apple Musicのサービスが気に入って、頻繁に使うことを決めた人は、個人/ファミリープランを選ぶべきかもしれません。もちろん、個人/ファミリープランでも、Siriによる音声操作はVoiceプランと同じように使えます。ならば、Voiceプランはどんな人に向くサービスなのでしょうか。例えば、iPhoneやiPadなどのデバイスよりも、画面タップ操作を必要としないHomePodシリーズでBGMとしてApple Musicを活用したい人や、ハンズフリーによる音声操作で車の中でも安全にApple Musicを活用したいCarPlayのヘビーユーザーにとっては、お得なプランといえそうです。無料トライアル期間の終了後も、しばらくの間最も安価なプランでApple Musicを試し続けたいという人にも最適だと思います。 著者 : 山本敦やまもとあつしジャーナリスト兼ライター。オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。独ベルリンで開催されるエレクトロニクスショー「IFA」を毎年取材してきたことから、特に欧州のスマート家電やIoT関連の最新事情に精通。オーディオ・ビジュアル分野にも造詣が深く、ハイレゾから音楽配信、4KやVODまで幅広くカバー。堪能な英語と仏語を生かし、国内から海外までイベントの取材、開発者へのインタビューを数多くこなす。
山本敦
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