近年、本を音声で楽しむオーディオブック市場は急拡大を遂げ、様々な作品が配信されている。中でも幅広いコンテンツを扱う2大サービスについて、ビジネスコンサルタントの越川慎司さんの話をもとに紹介したい。
情報を効率良くインプットできますよ!
クロスリバー代表越川慎司さん800社以上の学ぎ方改革を支援。1週間に1冊のオーディオブックを2倍で速読するのが習慣。おすすめは『学びを結果に変えるアウトプット大全』(サンクチュアリ出版)。
日常生活で「audiobook.jp」と「Audible」のオーディオブックを利用しているという越川さん。「3〜4年前と比べて、オーディオブックの認知度は飛躍的に上がっている」という理由についてこう語る。
「テレワークの普及が関係していると思います。オンライン会議やチャットツールなど、テレワークの一日中に目を酷使した後、本を読もうとはなかなか思えないですよね。そんな中、デジタルデトックスとして『耳で聴ける』利点が注目されているのではないでしょうか」(越川さん)
テレワーク中に〝ながら聴き〟できるだけでなく、仕事後に目を使うことなく聴くだけで楽しめるオーディオブック。同コンテンツを幅広く提供する「audiobook.jp」と「Audible」にはどんな違いがあるのだろうか。
「『audiobook.jp』にはポッドキャストや対談を通じて〝本そのものを紹介してくれるコンテンツ〟が多いんです。なので、何を読もうか悩んだ時は『audiobook.jp』をチェックします。一方の『Audible』には『7つの習慣』『嫌われる勇気』『ライフシフト』といった有名な書籍が幅広く用意。過去に買った本のオーディオブック版を探し、復習用として聴きたい時に活用しています」(越川さん)
本との新しい出会いを楽しみたい時は「audiobook.jp」を、何度も繰り返し聴いて知識を頭に入れたい時は「Audible」を活用するといった具合に使い分けるとよさそうだ。
利用者の過半数が移動時間に活用しているというオーディオブック。MDB Digital Searchによると、市場規模は右肩上がりで拡大を続けており、2024年度には約260億円程度に達する見通しだ。
[越川さんの活用法(1)]ランニング中に『Apple Watch』でリスニング♪
あらかじめ、アップルの『Apple Watch』にダウンロードしたオーディオブックを聴きながら、ランニング。1.5〜2倍速のスピードで聴くのが、効率よく知識をインプットするコツという。
[越川さんの活用法(2)]入浴中にスマホでリスニング♪
血流を良くしてリフレッシュするため、朝・夕の2回入浴するのが越川さんの日課。BOSE製防水スピーカーをスマホと連携し、音楽とオーディオブックを交互に聴くことが多いとか。
オトバンク社のオーディオブック配信サービス。定額制の「月額プラン」または「年割プラン」に加入すれば、対象作品を聴き放題で楽しめる。コンテンツは、ビジネス、小説、ラジオドラマ、ニュース、落語など約4万冊以上。月替わり・期間限定でベストセラー作品が配信されるのも聴き逃せない。
料金・月額プラン…月額800円・年割プラン…月額625円(一括7500円)(初回30日間は無料)決済方法クレジット/各キャリア決済/アプリ内課金コンテンツ数約4万冊以上(日本語版は2万7000冊以上)対応端末・スマホ(『iPhone』/Android端末)・タブレット(『iPad』/Android端末)・音楽プレーヤー(『iPod』/『ウォークマン』シリーズ)・PC(Windows、Mac)・スマートスピーカー(『Google Nest』シリーズ)
■ 主な機能は?
購入したオーディオブックは事前にダウンロードしておくと、オフライン再生が可能。パケット容量やシーンを問わず聴けるのが便利だ。また、5分刻みで停止時間を設定可能な「スリープタイマー」を使えば、聴ける時間が限られる時でも効率的にオーディオブックを活用できる。
・サンプル再生 ・あらすじ解説 ・早送り/巻き戻し(前後10秒)・再生速度変更(0.5~4倍まで/0.1倍単位で設定可能)・バックグラウンド再生 ・オフライン再生(事前ダウンロードが必要)・スリープタイマー(5分/10分/20分/30分/40分/50分/60分/チャプターの終り)
■ 検索性は?
目当ての書籍は著者名やタイトルのほか、再生時間から検索できるのもポイント。「週間総合ランキング」「聴き放題ランキング」「名著おすすめ」「ジャンル検索」から選べる検索方法も用意しているので、書名や著者名がうる覚えの本でも探しやすい。聴き放題サービス対応作品が豊富なので、検索にヒットした本をそのまま読めるものも多い。
「audiobook.jp」における最大の魅力は「新たなジャンルの本を開拓しやすい」ことだろう。「普段読むビジネス書籍以外で、まだ読んだことのない本を探したい時は『audiobook.jp』を活用することが多いです。気になる本を決め打ちで探すというよりは、書店のような感覚で新しい本との出会いを楽しみたい人にピッタリではないでしょうか」(越川さん)
※上記の機能などは2021年10月末時点のもの
取材・文/高橋まりな
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2021年10月31日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。
DIME1月号の特集は「今、聴くべきラジオと音声コンテンツ」。コロナ禍でリスナーが増えているラジオの新しい魅力と楽しみ方、そして、Podcastやオーディオブックをはじめとする様々な音声コンテンツの活用術を余すところなくお届けします。
今回の特集では、人気ラジオ番組のパーソナリティを務めるリリー・フランキー、爆笑問題、尾崎世界観、浦沢直樹、高田純次、小山薫堂、宇賀なつみ、蛙亭が登場。さらに、ニッポン放送「オールナイトニッポン」やTBSラジオ「伊集院光とらじおと」など超人気番組の制作の裏側を徹底取材。
さらに、仕事に役立つ、脳に効く、Podcast、オーディオブック、音声SNS、ASMRなどの音声コンテンツを一挙に紹介します!
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