デザインがいいのでテンションも上がる。
スマホやデジカメで撮影を楽しんでると、だんだん画質にこだわるようになってきます。でも「音の解像感」となると、どうです? 最新ミラーレスで4K動画を撮りながらカメラは内蔵モノしか使ってこなかった人、いません? はい、僕です…。
僕の場合は、撮影した動画に自分で作った音楽を乗せることが多いので、内蔵マイクでも気にしないスタンス。でも、街の喧騒とか電車のガタンゴトンとか、要所要所で環境音をそのまま使うことは実際あるので、そこの音質へのこだわりと言われたら、まぁ確かになぁ…と。
そんな話をしてたら、ゼンハイザーの指向性マイク「MKE 400-II」を編集部の人からオススメされました。ので、試してみました。オンカメラショットガンマイクを使うのは初めてです。価格は2万8000円前後。
「MKE 400-II」はカメラのアクセサリーシューに装着できるマイクで、ケーブルでマイクとカメラを繋ぎます。同梱物はマイク本体、ウィンドスクリーン、TRSケーブル、TRRSケーブル、収納ポーチ。4極のTRRSケーブルはスマホと接続するときに使うもので、SMARTPHONEとシール(写真右から2本目のケーブル)を付けてくれてますね。
本体のボタンはシンプル。左のスライダーは感度で、3段階切り替え可能。その右にはハイパスフィルターがあり、オン(左側)にすると低音ノイズを抑えられます。一番右のボタンは電源ですが、「MKE 400-II」はデジカメやスマホに接続すると自動で電源が入るので、手動でオンにすることはあまりないかも。オン時は緑色に光ります。
ちなみに下位モデルの「MKE 200」はもっとシンプルで、ボタンすらありません。操作できる部分は少ないものの使いやすいゆえ、手軽さを優先したいならこっちもアリ(価格は1万2000円前後)。実は今回の「MKE 400-II」を教えてくれた人は「MKE 200」でガンマイクの面白さに気付いて、周りに布教してるそうな。ほへー。
富士フイルムのミラーレス「X-T4」に装着しました。おお、なんかガチめの撮影っぽい見た目になった…! 屋外などの風の影響を受けやすい環境で撮影をしていると「ボボォ」みたいな風切り音が目立つことがありますが、そんな時は黒いモフモフのウィンドスクリーンを装着すると軽減されます。
実際に「MKE 400-II」で収録した映像がこちら。マイク設定は感度ノーマル、ハイパスはオフ。
そこで便利なのが、ヘッドホン端子。「MKE 400-II」はマイク本体にヘッドホン端子があるので、収録時の音量をその場で確認できます。ただ、ヘッドホン端子そのものにボリュームがあるので、正確なモニタリングというよりも聞こえ方の確認と思っていたほうが良さげ。カメラ側でゲインを見ながら感度を変えていくのが間違いないでしょう。
お次はiPhone 12 Proに装着して収録してみます。シュー付きのスマホホルダーであればガンマイクが装着できるので、デジカメと同じ感覚で撮影できますね(見た目も強い!)。スマホを直接持つと手のスレ音が収録される可能性もあるので、ミニ三脚やジンバルなどを使えばモアベター。
実際に収録した映像がこちら。感度をプラスに上げています。
これまたスマホ内蔵のマイクの方がぼやっと聞こえますねぇ。ただ、iPhone 12 Proのマイク性能もわりと良いのか、これくらいの雑踏であれば大きな違いは無いようにも感じました。色々試してみると、「MKE 400-II」と内蔵マイクとの違いがもっとも出るのは、人が話している様子を撮影しているときでした。デジカメであれiPhoneであれ、人の声の再現性の高さは「MKE 400-II」が圧倒的。すんごいリアルです。
旅先などで海辺のさざなみや街の喧騒などの環境音を録りたい場合は、ガンマイクよりもXYマイクやMSマイクが良さげ。一方でそれ以外のほとんどの用途(話し声や楽器の音など、狙った音だけを録りたい時)は、ガンマイクで録ると良いんだろうなと感じました。僕はZOOMのステレオマイク「iQ7」をiPhoneに繋いでフィールドレコーディングに使ってるのですが、あれだと狙いの音は録りにくい…。
なので、動画撮影にマイクを活用するのなら、色んな種類のマイクを揃えておくのが理想ですね。音の解像感が高いと映像の説得力も向上するもの。そう考えると「MKE 400-II」はシンプル&コンパクトで、マイクデビューを考えている人のはじめの一歩としては申し分ない性能でしょう。
デジカメよりもスマホで撮影することが多い人には「MKE 200 Mobile Kit」の方が使いやすいかもですね。このキットに入ってるスマホクランプ、めっちゃ欲しい!
Source: MKE 400, MKE 400 Mobile Kit, MKE 200
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