「Air by crazybaby (NANO)」
「Air by crazybaby」は、クラウドファンディングサイト「Indiegogo」でおよそ3億円という資金を集め、大成功を納めて商品化されたワイヤレスイヤフォンだ。
Airシリーズは、左右が分離しているいわゆるトゥルーワイヤレスイヤフォンで、実売価格は1万5000円から2万円ほどと、トゥルーワイヤレスイヤフォンとしてはボリュームゾーンか、それを少し下回るくらいの価格帯に位置する。
本稿では、新たに登場した「Air by crazybaby (NANO)」の外観と使用感を紹介する。こちらの実売価格は、1万4900円前後。
左右独立型で、超小型
カプセル型のケースを採用
ケースは細長いカプセル型で、ポケットやカバンにしまった時の収まりはかなりいい。例えばバックパックを日頃使っていれば、ファスナーを少し開け、滑り込ませるようにして収納できるし、ポケットにも、放り込むように入れても、うまく収まってくれる。サイズも直径およそ27.5mm、長さおよそ88mmとほどよく持ちやすい。
ケースの使い勝手はとてもいい。しっくりと手に馴染むサイズ感だ
毎日携帯するものだからこそ、見た目のよさだけでなく、機能的にも優れたケースを採用していることは大きなメリットだ。
構造としては、レールが敷かれた中央パーツに、左右のカバーがマグネットで止まっている形になり、左右に引っ張るようにして開けるかたちになる。
マグネットの強度は程よく、勝手に空いたりはしなさそうだが、開けようと思えばすぐに開けられるベストバランスだ。
唯一不満を挙げるとすれば、使用自体にはまったく問題ないものの、開いた状態では、本体とカバーがかしゃかしゃとずれてしまう。ただ、ここをきっちり作り込んで、開いた状態でも遊びがなく、スムースに開けるバランスを目指すと、高い工作精度が要求されるため、価格もアップしてしまうかもしれない。
質感や使い勝手は非常に優れているので、特に問題となる部分ではないが、もし後継機があるなら、注目したいポイントだ。
イヤフォン本体は、マグネットで収納されている
ケースとイヤフォン本体はマグネットで収納されており、カプセルはイヤフォンを2回フル充電できる。イヤホンの連続再生時間はおよそ3時間と、同価格帯の製品と比較すると、少し下回る程度。しかし、この製品のアドバンテージとして、5分間ケースを充電しただけで、1.5時間の再生が可能になる急速充電機能があり、日常使用では不満は感じないだろう。
ケースとイヤフォンの端子同士を合わせて収納すれば充電が開始される
充電時はイヤフォン側の1部が赤く点灯する
イヤーピースは大きさ違いの4サイズを同梱するほか、スポーツなどずれやすいときに耳に固定するためのアタッチメントが付属する。
イヤーピースは4サイズ。スポーツ向けのアタッチメントも同梱する
様々な耳のサイズに対応できるだけでなく、スポーツ時にも活用できるのは大きなメリットだ。本機はIPX4等級の防水性能を持っているため、多少の汗なら防ぐことができる。雨の中使ったり、水に沈めたりはできないが、ランニングや筋力トレーニングでの使用なら問題ないだろう。
ケースはUSB Type-C端子を備える。付属のケーブルで給電可能
最後に音質をレビューする。
ドライバーユニットは直径5.5 mmで、サイズから考えればやや大きめ。
再生可能周波数帯域は8Hz~24kHzで、ハイ側は20kHzや22kHzの製品も多い中、健闘しているスペックと評価できる。
AAC、mSBC、SBC、CVSDに対応。aptXやaptX HDに対応しないのは残念だが、音質はクリアで十分に音楽を楽しめる。
特徴としては、ややハイ側が強めに聞こえ、金物の音や、歯擦音、破擦音が生々しさを演出してくれる。
低域、中低域のボリューム感は程よく、長時間視聴しても、リラックスできるバランスだ。このバランスは、部屋でじっくり聴き込むというよりも、通勤中や運動中にBGMのようにして聴くのに最適で、ある程度騒音があっても、音楽がはっきりと聴き取れる。
ペアリングも左右のハウジング部分を押すだけでスマートフォン側から検出できるようになり、極めて簡単だ。
左右のハウジング部分を押せばペアリング可能
毎日持ち歩くのに向いたデザインと、説明書がなくても使えるほど簡単な操作感、ながら作業にも最適な明瞭な音質などは、日々持ち歩いて、生活の相棒とするBluetoothイヤフォンとしてぴったりの製品だ。
カラバリがホワイト/ブラック/モランディブルー/アトランティスグリーン/ボルトグリーン/オースティンイエロー/マットゴールド/レッド/パープル/ピンクと豊富なのも特徴だ。写真はホワイトとボルトグリーン
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