関連記事:“ほぼ完璧”なアップルの「AirPods Pro」にも、重箱の隅をつつくべき点はある:製品レヴュー
一方でノイズキャンセリングに関しては、AirPods Proに軍配を上げたい。仮にイヤーチップのサイズを間違えたとしても、AirPods ProはEcho Budと比べてバックグラウンドノイズを劇的に和らげてくれる。
これに対してバッテリーの持続時間に関しては、Echo Budsのほうが優れている(ノイズキャンセリングを使用した状態で5時間。AirPods Proは4時間)。充電もスピーディーで、15分の充電で2時間の使用が可能だ。
一般的にアップル製以外のイヤフォンは、iPhoneよりもAndroidスマートフォンとのほうが相性がいい。Echo BudsはAlexaのほかにもSiriとGoogle アシスタントにも対応しているが、それでも例外ではなかった。今回のテストでは「Galaxy Note20 Ultra 5G」と組み合わせて使ってみたが、その相性は完璧と言っていい。個人的に愛用している「Galaxy Watch」とのペアリングも簡単だった。
イヤフォンとAlexaが一体化した強みAlexaを普段から愛用しているなら、Echo Budsの最大の魅力はAlexaへの指示が楽になることだろう。個人的に気に入ったところは、タイマーのセットやランニング前の天気のチェック、スケジュールのチェックなどを、Echo Budsからハンズフリーでこなせることだ。
もちろん、その人がどれだけAlexaを気に入っているかによって利用価値は変わってくる。だが、この音声認識機能をオフにする前に、とりあえず試してみる価値はきっとある。
今回の試用時には、Echo Budsを常に耳にはめていると生産性が劇的にアップした。仕事のデスクから立ち上がってストレッチをする時間が来たことを教えてもらったり、最新のニュースを教えてもらったり、降水確率を教えてもらったり──。これらすべてを、Echo Budsならスマートフォンをポケットから引っ張り出すことなくこなせるのだ。
率直に言ってこの体験は、これまでに試した拡張現実(AR)のなかで最も「使えるもの」に近い。特にそう感じるのは、周囲の音をそのまま聞けるヒアスルー機能をオンにしたときだ。
ヒアスルー機能をオンにすると、そのとき聴いているものが何であれ、同時に周囲の音も耳に送り込まれてくる。 すべてが自然に聞こえるなかで、誰にも聞かれることなく、音声アシスタントが耳元で天気を教えてくれたり、予定をスケジュールに入れてくれたりするのだ。
そんなことをしていると、自分が未来の世界に来たような気がしてくる。もしアマゾンに聞き耳を立てられるのが嫌なら、「Alexa」アプリでマイクをオフにしてしまえばいい。いずれにせよ、Echo BudsでAlexaを利用しても追加料金は発生しない。
AirPods Proと肩を並べる音質この新しいEcho Budsの「音」に高い期待を寄せる人は少ないかもしれない。120ドル(日本では2月24日発売で12,980円、予約注文は2,500円オフ)という価格でこれだけの機能が詰め込まれているのだから、それも当然だろう。しかし、そんなことはない。
確かにEcho Budsは、そしてその他のどんなハイエンドイヤフォンも、サムスンの「Galaxy Buds Pro」(『WIRED』US版の評価は9/10点)のデュアルドライヴァーアレイに匹敵するクリアーな音は出せない。だが、決して著しく劣っているわけではない。
カテゴリー
関連記事
ホット記事