その理由は、ベース車両はワンダーシビックなのだが大きく作り分けられているのが特徴だ。ボディサイズは、シビック3ドアが全長×全幅×全高が3965×1680×1335mm、ホイールベース2500mmなのに対し、CR-Xは同3775×1675×1270mm、同2300mmと、ひとまわり小さく仕立てられたことでホットハッチらしい切れ味を実現していたからだ。
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画像はこちらスタイリングはいかにも空力が良さそうなフラッシュサーフェイスで、テールラインの整流効果もあってCD値=0.30を達成した。ルーフには解放感あるグラストップ、リヤハッチにはエクストラウインドウと呼ばれる、外部が見えるように透明化されたハッチを採用することで後方視界を確保。余談だが、このエクストラウインドウは初代&二代目インサイトにも同じ手法で採用されている。画像はこちら
とくにグラストップはルーフのほぼ全体がガラスで、シビックのガラスサンルーフとの比較では1.7倍という広さ。キャノピーに包まれる天井部も戦闘機のコクピットのようなムードに一役買っている。ただ多層構造の熱反射ガラスが用いられており、本格的にジムカーナなどのモータースポーツを楽しみたい方からは「重いし割れる」とグラストップは避けられていた。
そんなサイバースポーツCR-Xに当初投入されたエンジンは3種類。まずは100ps/12.8㎏-m(1.5X/4速AT)と105ps/13.2㎏-m(1.5X/ 5速MT)のD15B型1.5L直4SOHC16バルブ。このエンジンにはカムシャフトをオフセットすることで点火プラグをセンターに設ける機構を搭載し、ワンカム4バルブを実現。出力と燃費のバランスを高次元で実現したユニットに仕上がっていた。画像はこちら そして当時のホンダDOHCモデルの証でもあるトップグレードの「Si」には、1.6L DOHC16バルブのZC型直4エンジンを搭載。アルミ合金製エンジンブロックの採用や9.5という高圧縮比から130ps/6800rpm、14.7㎏-m/5700rpmの高性能を発揮する。当時のF1と同じスイングアーム方式バルブリフトは、吸気側10.3mm、排気側9.0mmというリフト量を可能にし、さらに等長吸気マニホールドやバテット(必要部で肉厚を変化させた)構造の排気システムは4-2-1-3の排気脈動効果を持たせた形状を採用。高回転、高出力、高耐久性を実現した。
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